.How to build DIORAMAS が出版される約1年前に製作した「水辺の倉庫」が、リニューアルのため28年ぶりに手元に帰ってきました。
ベースの大きさおよび高さは W800mmxD350mmxH280mmです。
当時、ジオラマの地形ベースは石膏や粘土などを使用することが主流で、鉄道模型のレイアウトなどはかなり重量のあるものでした。
これをなんとか軽くできないものかと開発したのが、この発泡スチロールを芯材として表面を薄く木工ボンドと砂でシェル状に固めて覆う サンドシェル技法 (造語)です。
めったにない機会ですので、この技法の耐久性を検証してみることにしました。
上の写真の左側(A)の部分を切り取って内部をみてみます。
カッターナイフで押したり引いたりしながら四角形に切断します。
このサンドシェル技法の特長は、軽量ということと 完成後の追加工が簡単にできるということです。
写真の(C)部分を拡大したものが下の拡大写真です。
上のイラストで黄色の木工ボンドと茶色の砂でできた硬い層が サンドシェルです。
見た目の判断ですが非常に良い状態なので驚きました。最悪の想像では発泡スチロールがポロポロと劣化して崩れ、 サンドシェル が浮き上がって、造形物としての強度が保てないのではと思っていました。
ところが発泡スチロールにはつやがあり新鮮な状態で(笑)、木工ボンドはカビなどの発生もみられず、適度な弾力性もあり強度も十分で安心しました。
最初の写真の(B)部分のリニューアル後も載せておきます。
(a)レジン流し込みの水面は清掃後透明ツヤあり塗料塗布
(b)道路は下地サンドシェル、表面粘土粉ですがひび割れなどはありませんでした。
(c)地表面のターフは製作当初のままです。
(d)この部分は新しいターフをボンド水溶液で固定。ライケンも植え替えました。
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